東京天然温泉

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仙川湯けむりの里を訪ねて ― 泉質名を持たない湯

訪問日:2026年7月30日 / 仙川駅(京王線)から徒歩5分

探訪の第1回。通い慣れた湯のはずでしたが、脱衣所に掲示された温泉分析書を読んで、このサイトに載せていた泉質の記載が誤っていたことが分かりました。

施設の情報
最寄駅
仙川駅(京王線)
駅から
徒歩5分
泉質
泉質名なし(療養泉に非該当)/温泉法第2条別表のメタけい酸により温泉に適合・低張性・中性・冷鉱泉(源泉名「セントラル仙川温泉(1号源泉)」・泉温16.6℃・pH7.40・メタけい酸66.3mg/kg・溶存物質0.2603g/kg)
入浴料
大人 920円
営業時間
10:00開店(閉店時刻は要確認)
定休日
要確認
公式サイト
天然温泉 仙川湯けむりの里

道のり

仙川駅の南側、メインの改札を出て商店街を抜け、歩いて5分。地図に載せている「徒歩5分」は、実際に歩いても5分でした。

午前10時の開店前に着いたところ、すでに20人ほどの列ができていました。朝の湯を目当てにする人が、この街には確かにいるのです。

湯そのもの

湯は透明で、香りはありません。肌ざわりも特別にとろりとしているわけではなく、ふつうの湯に近い感触でした。温度はちょうどよく、熱すぎません。

浴槽は内湯が3つ、露天が3つ、それに水風呂とサウナ。炭酸泉の浴槽は38度ほどで、泡の付き方はやや弱く感じましたが、それでも体は十分に温まりました。かけ流しの表示は、どこにも見当たりませんでした。

掲示されていた分析書が語っていたこと

脱衣所の温泉分析書を、腰を据えて読んでみました。

源泉名は「セントラル仙川温泉(1号源泉)」。泉温は16.6℃。つまり地中から汲み上げた時点では、冷たい水です。pHは7.40で、ほぼ中性。

そして判定の欄には、こう書かれていました。温泉法第2条の別表に規定するメタけい酸の項により温泉に適合(低張性・中性・冷鉱泉)。ただし、療養泉には該当しないので泉質名はない。

この湯は、メタけい酸を1kgあたり66.3mg含むことによって「温泉」と認められています。その一方で、溶存物質の総量が0.2603g/kgしかないため、「◯◯泉」という泉質名を持ちません。分析書の適応症の欄も、一般的適応症・泉質別適応症ともに「該当項目なし」でした。

当サイトはこの施設の泉質を「ナトリウム硫酸塩泉」と記載していました。これは誤りでした。分析書のミリバル%を見ると、陽イオンで最も多いのはカルシウムで44.91%、陰イオンは炭酸水素イオンが65.65%を占めています。仮に療養泉に該当していたとしても、ナトリウム硫酸塩泉にはなりません。二次情報をそのまま書き写していた、こちらの落ち度です。掲載内容は訂正しました。

館内の炭酸泉についても、分かったことがあります。源泉に含まれる遊離二酸化炭素は28.5mg/kg。天然の炭酸泉と呼べる量ではありませんから、あの浴槽は人工的に炭酸ガスを溶かしたものと考えられます。泡が弱く感じられたのも、体が温まったのも、天然かどうかとは別の話でした。

館内の様子

食事処は温泉と同じ階に、休憩処は岩盤浴のフロアにあります。畳敷きの大広間には座卓が並び、湯上がりの人がめいめいに寝転がっていました。建物は新しくありませんが、古びてもおらず、清潔さは十分です。シャンプー類は備え付けがありました。

入口を入ったところに床屋があるのも、この施設らしいところです。入浴料は平日920円、土日祝1,050円。岩盤浴は別料金で700円でした。

ひとこと

ここは通う湯だと思います。理由は立地です。東京の市部にある温泉のなかで、おそらく最も23区に近い。京王線沿線ですから、都心から気軽に郊外の湯へ出たい人には、これ以上ない選択でしょう。

泉質名を持たない湯だと知ってから入り直しても、湯の心地よさは変わりませんでした。療養泉の基準は、湯の気持ちよさを決める尺度ではないのだと思います。

実地で確かめたこと
地図に載せている情報を、その場で確認した記録です。

※ 掲載内容は訪問した日の様子です。お出かけ前に公式サイトで最新の情報をご確認ください。