温泉に浸かる時間は、体をあたためるだけでなく、一日の緊張をほどき、気持ちを切り替えてくれます。ここでは、温泉入浴の一般的な魅力と、東京の天然温泉に見られる泉質の個性を、やさしくご紹介します。
お湯がもたらす、三つの心地よさ
温泉に限らず、湯船に浸かることには、一般に次の三つの働きがあると言われています。むずかしく考えず、「気持ちがいい」という感覚のもとにあるしくみとして、知っておくと入浴がいっそう楽しくなります。
♨️
温熱 ― あたたまる
お湯の熱がゆっくりと体に伝わり、こわばりがほぐれていくように感じられます。湯上がりのぽかぽかとした余韻も、入浴の楽しみのひとつです。
🫧
浮力 ― かるくなる
湯の中では体が軽く感じられ、肩やひざの力が自然と抜けていきます。ふっと息をつく、その解放感が心地よさにつながります。
🌊
静水圧 ― つつまれる
お湯がほどよく体を包み込みます。深めの湯船にゆっくり沈む感覚は、温泉ならではのくつろぎです。
東京の天然温泉、泉質の個性
東京の天然温泉は、見た目も肌ざわりもさまざまです。地中の成り立ちによって、湯の色や質感が変わります。代表的なものを挙げてみます。
黒湯(くろゆ)
コーヒーのように黒褐色をした、東京ならではの湯です。かつて海の底だった地層に含まれる有機物(フミン酸など)が溶け込んで、この色になると言われています。大田区をはじめ、都内の各地で楽しめます。見た目のインパクトと、とろりとした肌ざわりが持ち味です。
強塩泉(塩化物泉)
塩分を多く含む湯で、茶褐色をおびることがあります。塩分が湯ざめしにくさにつながることから、俗に「熱の湯」と呼ばれることもあります。しっかりと湯につかりたい方に好まれる泉質です。
メタケイ酸を含む湯
無色透明で、なめらかな肌ざわりが特徴です。メタケイ酸は化粧品にも使われる成分として知られ、「美人の湯」という愛称で紹介されることもあります。都心の温泉銭湯にも多く見られます。
アルカリ性単純温泉
pHの高い、さらりとしつつも肌をつるりと感じさせる湯です。多摩地域の日帰り温泉などで出会えます。クセが少なく、幅広い方に親しまれています。
心地よく楽しむために
🧘
無理をせず、ゆっくりと
熱いお湯や長湯は加減して、心地よいと感じる範囲でお楽しみください。
💧
入浴の前後に水分を
湯上がりだけでなく、入る前にも一口。無理のない入浴のためのちょっとした習慣です。
🩺
体調のすぐれないときは控えめに
持病のある方、妊娠中の方など、心配なことがあるときは、無理をせず、かかりつけの医療機関にご相談ください。
ご注意
このページは、温泉入浴の一般的な魅力をご紹介するものです。特定の病気や症状に対する治療効果・効能を保証するものではありません。泉質の呼び名(「美人の湯」「熱の湯」など)は、古くから親しまれてきた愛称としてご紹介しています。
このページは、温泉入浴の一般的な魅力をご紹介するものです。特定の病気や症状に対する治療効果・効能を保証するものではありません。泉質の呼び名(「美人の湯」「熱の湯」など)は、古くから親しまれてきた愛称としてご紹介しています。